面識のない(知らない)相続人がいる場合

相続が開始すると、先ずは相続人を確定しなければなりません。

そのためには戸籍謄本を収集することから始めます。

戸籍謄本を集めたところ、異母兄弟がいることが判明することもあります。

異母兄弟と親(被相続人、亡くなった方)との間に交流がなかったとしても、親(被相続人)の子どもであることには変わりがありません。当然相続権が発生しますので、最終的には遺産分割協議に参加いただき、分割内容に同意を得る必要があります。

先方に書面にて相続発生の旨を連絡する

遺産分割協議に協力してもらうために、まずは書面で連絡し、相続発生の旨を伝えて協力を依頼します。

その際には以下の事項を記載して、詳しく説明します。

相続が発生した

相続財産の内容

  • 法定相続分
  • 場合によっては遺産分割案

先方にとってはいきなりのことですので、丁寧に事情を説明し、まずは連絡をしてもうように依頼するのがよいでしょう。

当事務所の遺産分割サポートサービス

相続の手続きをするためには、遺産分割の内容に全員が同意をしたうえで、全員の実印と印鑑証明書が必要になりますので、面識のない相続人がいる場合、話し合いや書類のやり取りに非常に神経を使います

「人間は感情の生き物」だという表現がありますが、言葉一つで、言い方一つで受け取り方が真逆になることもあります。

いきなり目の前に現れて、「相続分はこれで我慢してください」等と言われ、「はい、わかりました」ということにはなりません。

そこで当事務所にご依頼いただければ、相続人の調査からお手紙の作成に至るまでサポートいたします。

また遺産の分け方についても、法律家が第三者の中立な立場でアドバイスを行うとなれば、遺産分割案をよりスムーズに受け入れてくれる可能性が高まります。

もちろん、その後の遺産分割協議書作成や登記申請まで、まとめてサポート可能です。

ややもすれば感情的になりがちな遺産分割についても、冷静にかつ円満に解決できるよう、第三者である専門家が法的なアドバイスを行います。相続をきっかけにして、相続人どうしがいがみ合う、いわゆる「争族」にならないように、知恵と知識と経験でサポートさせていただきます。

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相続手続き丸ごと代行サービス(遺産整理業務)の料金

相続財産の価値報酬額
500万円以下25万円+消費税
500万円を超え5000万円以下(価額の1.2%+19万円)+消費税
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面識のない相続人がいるケースを解決した事例

Tさんは、父親の相続のことで相談に来られました。

Tさんのお父さんには離婚した妻との間に子どもが一人います。

その子どものことは何となく聞かされてはいましたが、今までTさんの家族が会ったことはありません。相続の手続のために戸籍の収集を始めて、あらためてその子どもの存在を確認しました。

Tさんはその子どもにどのように連絡を取ったらいいのか分からなかったため、当事務所に来られました。

お父さんが遺言で財産は現在の妻や子に相続させると残しておいてくれれば残された者も苦労をしなかったのですが、あいにく遺言はありませんでした。

当事務所では、相続人と相続財産を調査し、財産目録とその子どもに対して送る文書の

作成をサポートし、Tさんが発送しました。

Tさんとしては、その子どもに相続分相当の金銭を分けることは覚悟していたのですが、幸い、その子どもからは特にもらう意思はないとの回答が帰ってきました。

そこで、若干のお礼を送って遺産分割協議書にも署名押印してもらうことができ、無事相続の手続を終えることができました。